イワナ王子の駐日イワナ王国大使館

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プロレスリング渓 プレ旗揚げ戦 全試合リポート&発表まとめ 新規解禁情報も

 

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 令和3年10月24日、イワナーマスク率いる団体、プロレスリング渓がプレ旗揚げ戦を行った。テレビ中継では放送されなかった第0試合からメインイベントまで、全4試合の模様と試合後に発表された今後の展望を紹介する。

 

第0試合 晴日VSイワナープリンセス

 

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晴日の苛烈な首攻めに首を押さえるイワナープリンセス

 本戦開始前のダークマッチとして行われたプロレスリング渓女子部提供試合。正式デビュー前とはいえ、既に他団体のリングに登場するなど、経験を積んでいる二人のシングルマッチは終始、ハイレベルな攻防が繰り広げられた。

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惜しくもニアロープとなったが、イワナープリンセスの華麗な高難易度スプラッシュが炸裂

 試合終盤には、イワナープリンセスに負けじと晴日も華麗なトペスイシーダを敢行するなど、互いの意地と意地のぶつかり合いとなった。

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トペスイシーダはズバリと決まった

 そんな試合は15分では時間が足りず、時間切れ引き分けとなった。

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最後は晴日がダイビング式のDDTを決めたところで時間切れとなった

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試合終了後には両者共に立ち上がれず

 プロレスリング渓は正式デビュー済みのレスラーに限り公の場でのコメントを認めている為、この試合はノーコメントだったが、晴日はメインイベント終了後に報道陣の取材を受けるイワナーマスクに向かって食って掛かるほどの意地を見せた。コメントは以下の通り。

 この試合は間違いなくプロレスリング渓女子部の本格始動への期待を膨らませた一戦と言えるだろう。

 

youtu.be  なお第0試合のテレビ中継はなかったが、プロレスリング渓公式YouTubeチャンネルにて配信中である。未見の方は是非確認してみてほしい。

 

第1試合 一条一誠VS雨宮泰雅

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序盤からかなり厳しい攻めを見せる雨宮

 プロレスリング渓の歴史の第一歩、オープニングマッチは期待の若手二人のシングルマッチ。オーソドックスなスタイルの一条と格闘スタイルの雨宮の試合は予想通り、バチバチの一戦となった。

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一条はレフェリーと激突するアクシデントに見舞われるも冷静に対処し、若手ながら経験値の高い部分を見せつけた

 途中、アクシデントもあったが一進一退の白熱の攻防を繰り広げた両者の攻防はエスカレートしていき、雨宮の反則行為を誘発してしまった。

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反則のマウントパンチを複数回に渡って行う雨宮、試合後「負けたくないと熱くなって、頭が真っ白になっていました」と語った

 ハプニングや雨宮の反則にも気落ちすることなく、最後は一条が完璧な形で試合を決めた。

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美しいジャーマン一発で試合を決めた 今後の彼の大きな武器になりそうだ

 プロレススタイルの違いをぶつけあった二人。試合後のコメントでも互いのスタイルを意識しあっていた。今後長く続くライバルストーリーの幕開けの予感がするオープニングマッチだった。

 

第2試合 リチャード・ホッパーVS金城重弘

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約20年ぶりの試合で、ねちっこい攻めを見せる金城コーチ

 プレ旗揚げ戦の対戦カードが発表された際、我々記者の間で最も衝撃的だったカードがこの試合だった。リチャード・ホッパーの現役復帰は既に既定路線という空気が流れていたが、対戦相手の予想は週刊ファイプロ記者の中でも割れていた。イワナーマスクとの再会マッチか、それとも一条や雨宮など若手との試合か。だがどの記者の予想も、金城コーチが現役復帰してリチャードとのW復帰戦を行う予想はなかった。

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復帰直後でまだスタミナに難があったか、ねちっこい攻めに息切れするリチャード

 試合はじっくりとした試合で、互いに違うレスリングスタイルをぶつけ合うレスリングの教科書のような試合だった。

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じっくりとしたレスリングから一転、元ベアナックルボクシング王者の衝撃のパンチが炸裂

 試合が動いたのは最終盤、リチャードが衝撃のストレートを放った時だった。重厚なレスリングに酔いしれていた観客が水を打ったように静まり返り、数瞬後に〔フィスト・アンド・ツイスト〕の完全復活を悟り大爆発。

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最後は至高の関節技、スプリームツイストで決着

 

 両者とも今後の活動に意欲的であり、現役世代との邂逅が楽しみな結末となった。

 

メインイベント イワナーマスク、イワナイトVS紫藤陵牙、ドス・スモー

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Xとして渓のリングに電撃参戦を果たした紫藤

 プロレスリング渓の陣容はエースイワナーマスクとジュニアの実力者イワナイト、そして3年ぶりにリングに復帰するリチャード・ホッパー以外は、はっきり言ってあまり実績のあるレスラーが存在していなかった。選手層の薄さが最大の弱点と言えた。しかし、前BELIEF無差別級王者の紫藤の参戦によって、課題の選手層も改善されたと言えるだろう。

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久しぶりのタッグマッチだが、抜群のチームワークを見せた王国コンビ

 試合はグラウンドの展開が続いた前2試合と様相が異なり、派手な試合となった。この多様性がプロレスリング渓の特色となっていくのかどうか、注目である。

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イワナイトを豪快に場外に投げ捨てるドス・スモー

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得意のエルボーを決めようとアピール中に毒霧を浴び悶絶するイワナーマスク

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紫藤は試合終盤、噛みつきで存在感を示した 嚙みつきを喰らったイワナーマスクは大流血に見舞われた

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最後はボディアタックでキッチリ試合を〆たイワナーマスク

 25分を超える大熱戦を制し、プロレスリング渓のイワナーマスクここにありと改めて世に知らしめたことは大きな成果だろう。

  試合後のマイクもこれでようやく一安心という感情が窺えるものだった。

  試合後、野望を語った紫藤。今後の活動に注目だ。

youtu.be

 プレ旗揚げ戦全試合の様子も、プロレスリング渓公式YouTubeチャンネルにて公開されているので是非確認してみてほしい。

 

 全試合終了後、場内アナウンスによる告知があった。

 

 1.こちらは道場のある岸和田市で特設会場を設置しての開催が決定しており、現在日程を調整中とのことだ

 

 2.第1試合で浅倉真人と村川明彦のデビュー戦シングルマッチが、女子部正式発足試合として晴日、イワナープリンセス、雨宮旭、谷川桜姫のデビュー戦タッグマッチが決定している

 

 3.ジェイコブズ兄弟は兄フレッドの定期参戦査定試合との噂があるが、試合形式などはまだ未定とのこと

 

 4.新規解禁情報として、元USP所属で現マスク・ド大阪湾(株)レスラー派遣事業部因縁の対決お貸ししましょう課提供試合として、マスクド大阪湾と北摂マスクのシングルマッチが決定したとのことだ

 

 旗揚げ戦の新情報も増え、益々今後の動向から目を離せないプロレスリング渓。本誌でも継続的に特集を組んで追っていく所存である。

                週刊ファイプロ プロレスリング渓担当 山川慶長